第12回は 「ごんぎつね」 です。
ごんぎつね
そのあくる日も、ごんは、ふぁいるをもって、としあきの家へ出かけました
としあきは 物置でせんずりしていました
ごんは、家のうら口から、こっそり中 へはいりましたが、
物音にかびんになっていたとしあきに気付かれてしまいました
「こないだ、やまじゅんをつかませやがったあのごんぎつねめが、また いたずらをしにきたな。 ようし」
としあきは立ちあがって、納屋にかけてある火なわ銃をとって、火薬をつめました
そして、足音をしのばせて近よって、いま戸口を出ようとするごんを、ドンと、うちました
ごんは、ぱたりとたおれました。としあきはかけよってきました。
ふと家の中を見ると、土間に15回転がかためておいてあるのが、目につきました
「おや」と、としあきは、びっくりして、ごんに目をおとしました
「ごん、おまえだったのか、いつも、エロい土人をくれたのは」
ごんは、ぐったり目をつぶったまま、うなずきました
としあきは火なわ銃を、ばたりと落としました
青いけむりが、まだ、つつぐちからほそく出ていました