2016年01月25日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第12回は 「ごんぎつね」 です。

ごんぎつね
そのあくる日も、ごんは、ふぁいるをもって、としあきの家へ出かけました
としあきは 物置でせんずりしていました
ごんは、家のうら口から、こっそり中 へはいりましたが、
物音にかびんになっていたとしあきに気付かれてしまいました
「こないだ、やまじゅんをつかませやがったあのごんぎつねめが、また いたずらをしにきたな。 ようし」
としあきは立ちあがって、納屋にかけてある火なわ銃をとって、火薬をつめました
そして、足音をしのばせて近よって、いま戸口を出ようとするごんを、ドンと、うちました
ごんは、ぱたりとたおれました。としあきはかけよってきました。
ふと家の中を見ると、土間に15回転がかためておいてあるのが、目につきました
「おや」と、としあきは、びっくりして、ごんに目をおとしました
「ごん、おまえだったのか、いつも、エロい土人をくれたのは」
ごんは、ぐったり目をつぶったまま、うなずきました
としあきは火なわ銃を、ばたりと落としました
青いけむりが、まだ、つつぐちからほそく出ていました

2016年01月22日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  かたあしだちょうのエルフ

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ

第11回は 「かたあしだちょうのエルフ」です。


かたあしだちょうのエルフ

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「かた足を うしなった エルフですが なんと まんなかに もういっぽん 足がありました
エルフはその 足で 黒ひょうとたたかいます
エルフは 黒ひょうの きゅうしょを ねらいました それは まさしく 黒ひょうです
黒ひょうは もうへとへとで にげようとしていますが エルフはゆるしません
そして 草原に へいわが もどりました
ぼろぼろに きずついた 黒ひょうですが エルフのことが ふしぎとわすれられません
もともと こういを よせていた エルフに あんな目にあわされたのは ショックでした
しかし からだは たしかに よろこびを かんじてしまっていて
あんな じょうきょうでさえ なければ すすんで からだをゆるしていたに ちがいないのです
もんもんとした 日々を すごしているのは エルフも おなじでした 
こうふんの あまり りせいを うしなって とんでもない ことを してしまったと こうかい しています
もう エルフではなく エロフです
しかし あのかいかんを わすれることはできず エルフは たったひとりのじかん まんなかの足を

2016年01月19日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  王子とこじき

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第10回は 「王子とこじき」 です。

王子とこじき

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「『こういうことするの はじめてじゃないんだろう?』
エドワードはトムのふくにてをかけ ひとつひとうボタンをはずしながらいいました
『まあね ものごころついたときからこういうことは やらされてる なまじきりょうよしなばっかりにね』
トムはエドワードのほおにそっとてをかけ ほのかにかげりをおびためでこたえました
『ふふ いがいとナルシストなんだ したもぬがすよ ああ おぎょうぎがわるいんだな ここはそっくりってわけでもないみたいだ』
『ナルシストはあんただろ じぶんとおなじかおによく よくじょうできるもんだ』
『そうかもね はじめてみたときから きみがほしくてしかたなかった』
エドワードはトムのくちびるにすいつき そのままベッドにおしたおしました
トムははじめのほうこそ よゆうをたもっていましたが エドワードのいってんのけがれもない 
くろうしらずのたまのおはだに しだいにおぼれていきました
エドワードのやんちゃなわかどのはトムの体をはげしくもとめ たとえるならばまさにこかんのあばれん

2016年01月17日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  ルドルフとイッパイアッテナ

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第9回は「ルドルフとイッパイアッテナ」です。


ルドルフとイッパイアッテナ

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「『イッパイアッテナ、おきてる?』
ぼくがそうきくと イッパイアッテナはかるくほほえんで ぼくをみおろした
『なんだ どうかしたか』
『ううん なんでもない ただ いいなっておもったんだ イッパイアッテナとこうしてるのがいいなって』
ぼくはイッパイアッテナのかたいむねに あたまをおしつけた ごつごつしてる
だけど すごくあんしんできるばしょ イッパイアッテナのうでのなか
『ねえ イッパイアッテナ ぼく イッパイアッテナのことだいすきだよ』
すごくしぜんにそのことばがでた イッパイアッテナをみあげると おどろいたようなてれたようなかお
『な なにをいきなり』
わかりやすくろうばいしてる それをみてぼくのいたずらごころがくすぐられた
『このまちで イッパイアッテナにあえて ほんとによかった みんなイッパイアッテナのおかげだよ』
くびすじにしたをはわせると イッパイアッテナがこうふんしたのがわかる ぼくにかたいものがあたる
てのなかで デカで クロで タイガーな イッパイアッテナがあばれてる ぼくはそれを くちにふ

2016年01月14日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ   牛若丸

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第8回の今日は「牛若丸」です。

「牛若丸」

あらあら、ねむれないの? じゃあきょうもままがごほんをよんであげるわね

『「おのれこわっぱ おとなしく わがひゃくにんめの えものとなるがよい」

べんけいのなぎなたが ぶんぶんとかぜをきり うしわかまるをねらいます
おびをきられて きものがはだけ みずみずしいはだが あらわになります
そのあですがたに おもわずべんけいにおうだち 

うしわかまるは あやしげにほほえむと べんけいにちかづいていきます
「よ ようやっとかんねんしたか こわっぱ おとなしく こしのえものを さしだすがよい」
「ほんとうに それで いいの?」 

「なんだと? なにがいいたい こわっぱ」

「こっちの えものじゃ だめかってことさ」 そういうと うしわかまるは きものをぬぎすて つきあかりに そのらしんを おしげもなくさらしました

そのこしには おさないからだにふにあいな おおわざものが そそりたっています

ごくり と べんけいの のどがなりました みいられたように そのからだに てをのばします

「おまえは これから ぼくの どれいになるんだ」

きょうのごじょうのはしのうえ ここはすてきなはってんば

2016年01月13日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  おしいれのぼうけん

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第7回の今日は おしいれのぼうけん です。

おしいれのぼうけん

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「ねずみばあさんは ふたりが なかよくしている ところがみたい といいました

『ふたりとも はだかになるんだよ』

あきらも さとしも いやがりましたが しかたなく ふくをぬいで はだかになりました
あきらは さとしが じぶんのほうを みながら なにか いたずらしているのが みえました
さとしは あきらに きづかれたことを しると はずかしそうにして そして いいます 

『ごめん あーくん おれ まえから あーくんのこと すきで こんなときにへんだけど ごめん』
『ごめんなんていいよ さとちゃん おれも さとちゃん だいすきだよ』

ふたりは おたがいの てをのばして しっかり にぎりあいました ねずみばあさんは にこにこ しています 
ねずみばあさんは ふたりのために わざと わるもののふりを していたのでした

ガッタン シュッシュ ガッタン シュッシュ おとをたてて デゴイチはトンネルのなかへ ポッポーします

おしいれのぼうけんおしいれでぼうけんおしいれでおしいれるおしいれのぼうけんおしいれでおしりにおしいれるおしいれの

2016年01月12日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  宝島

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第6回の今日は「宝島」です。

宝島

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「『よし いいこだジム』
ジョン・シルバーは ねているわたしの ふくのしたに てをすべりこませ ごつごつしたてで なでまわしてきた 
『こんなところで むさい やろうどもにかこまれてよ たまらねえよな このおいぼれを たすけるつもりで がまんしてくれよ なあジム』
おいつめられた このかいぞくは あるしゅの うんめいきょうどうたいとなった
わたしに よりどころをもとめているらしい 
ふいに わたしのなかに このあわれなおとこを からかってやろうという こあくまじみたかんがえがうかんだ 
わたしが からだをゆるすと シルバーはうえたけもの のように むさぼりついてくる
あせるラムのボトルを てのひらで おしとどめた
リブジーせんせいを おもいだした ももいろサンゴが きゅんとしちゃう
きがつくと わたしのふねも おもかじいっぱい にゅうこうと しゅっこうを サルのようにくりかえ

2016年01月10日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  裸の王様

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第5回は 「裸の王様」です。

「はだかのおうさま」

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「だれもが めをうたがいました むりもありません かれらの こくおうが いっしまとわぬ うまれたままの すがたを しゅうもくのまえに さらしているのですから
びもくしゅうれい どうどうたる いげんにみちた このおうは くにじゅうの あこがれでありました
おうじゃの かんろくただよわせる にくたい あついむないた ひきしまった しり 
そして そして ああ これいじょうは とてもいえません
おうさまを みまもる みんしゅうのなかに まだ おさない しょうねんが いました
ちょくりつふどうで けいれい してしまっているのを まわりにさとられまいと まえかがみです
わかいかれは じぶんがどうにかなってしまうのをかんじ やがて げんかいを むかえました

 おうさまは はだかだ

おおきなこえでそうさけびました そのこえをあいずに まわりのだれもが きんだんのせいのぼうと と かして おうさまにむらがります
おうさまは さも まちかまえていたぞ といわんばかりに みんしゅうの なかにみをなげました 
のちのよでいう せいきょうとかくめい のはじま

2016年01月08日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ  宮本武蔵

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第4回はちょっと童話とは違いますがこんなのもあるということで
「宮本武蔵」を紹介します。

「宮本武蔵」

おひるねのじかんだぞ
お…おねえさんがごほんよんであげるね
「『むさしというより くさしだな おすのにおいがぷんぷんしよるわ』
こじろうは にとうであるむさしに たまらなくしっとし てごめにしようとしました

『なにゆえ えれくちおん しないのじゃ むさし そんなにわしがきらいか?』
はんのうのない でぃっくのぼうに こじろうの こころは ぶれいくすんぜんです

『なんでもいたす ごしょうじゃ あのいっせんがわすれられんのじゃ・・・』
『・・・きはじゅくした』
とつぜん むさしは こじろうのじゅくしてるきに しゃぶりつきました
『ひきょうな むさし』
『こんな ろんぐで ものほしそうな ものほしざおを ぶらさげて なにをいまさら』

ふいをつかれた こじろうは ひざをおり おなごのようにあえぎながら むさしにめをやると
そこには ゆめにまでみた あついちしおのうちよせる がんりゅうじまが そびえたっていました
こじろうは こうこつのまま うつぶせになり かたあしをあげ ひっさつの つばめがえしで むさしを

2016年01月06日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ かちかち山

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第3回の今日は「かちかち山」を取り上げます。

「かちかち山」

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「たぬきは じぶんを ひどいめにあわせた うさぎに たいそう はらを たてています なまいきな うさぎに おしおきしてやることを かんがえて たぬきはおもわず かちかちやま
『ぼくをどうする つもりかな いくら ぼくが かわいいからって むりやり おしたおすなんて きみって じつは へんたいだったんだなあ』
『うるさい おまえのせいで おれがどんなおもいを したか おまえにわかるもんか』
つよきな うさぎに たぬきは かおをまっかにして いいかえします
『わかるよ あんたこそ ぼくがどんな おもいで いたかなんて ぜんぜん しらないじゃないか』
『え? なんだよ それは いったいどういう』
とつぜんの ことばに うろたえた たぬきに うさぎがいきなり くちびるをかさねてきます
『こういうことさ やるなら はやくしてよ おしおき してくれるんだろう?』
ぎゃくに おしたおされてしまった たぬきに ごういんに せまってきました
たぬきは うさぎに しょじょじのにわを つんつん つきよ されてしまうと みちびかれるままに みんなでて

2016年01月05日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ   北風と太陽

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ
第2回の今日は「北風と太陽」を取り上げます。

「北風と太陽」

おひるねのじかんだよ 
おねえさんがごほんよんであげるね
「『――たいようさん ちがうんです ぼくがほんとうにぬがしたいのは 
あのたびびとなんかじゃない あなたなんです』
たいようはおどろきました そして あっというまにきたかぜにおしたおさ
れてしまいました
『たいようさん おれのこときらいになった? きもちのわるいホモやろう
だっておもってる?』
きたかぜはなきそうです
それをみて たいようはそっとほほえんでいいました
『ぜんぜんそんなことないよ きたかぜ おまえがそんなふうにおもってて
くれて すごくうれしい』
それは きたかぜにとってまさに あたたかいにっこうのようなことばでした

 きたかぜのこごえてしまっていたこころも ほっとあたたかくなりました
しかし そのこころとはうらはらに こかんのふゆしょうぐんはあらあらし
くたかぶ

2016年01月04日

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ   ぐりとぐら

2005年5月8日の記事で紹介している

ほめ子さんの世界やおい童話シリーズ

ですが、あれからもう10年以上経つのですね。相変わらずリンク先は私の環境では読めないのでネットを漁ってサルベージしてみました。

いろいろ解説じみたことも書こうかと思いましたがこの破壊力の前には無意味なので野暮なことはしません。
ただ一点、お話が途中でぶっつり切れてますがこれはこのシリーズの特徴で、失われてしまったわけではないということだけ申し添えておきます。

紹介する順番も本当は世に出た時系列で並べたいのですがそれもあまり意味のないことなので控えておきます。

というわけで1回目は私のブログでも少し中身を紹介した「ぐりとぐら」です。

おひるねのじかんだよ
おねえさんがごほんよんであげるね
「『ぐり ぐり ちがでてるよ ぐり』
ぐりのひたいから まっかなちが ながれでていました ひはとうにしずんで
あたりでもえるほのおだけが のねずみたちをてらしています
さっきまで かれらのいのちを おびやかしていたてきは すでにほのおに
のみこまれていました
『こんなもの きずのうちにはいらないよ そんなことより きみがぶじで
よかった』
『ぐりぃ あぁ ぐりぃぃ』
ぐりとぐらは かたくだきあいました そして なにかがふっきれたように
おたがいをもとめあいます
『ぐら すきだよ だいすきだ ぐら』
すでに いっしまとわぬすがたになっていた ふたりは こころのおもむく
ままに からだをかさねます
みているのは おつきさまだけ このあれはてたせかいで ただ おたがい
のそんざいを ひつようとしていました

のねずみのぐりとぐら ふたりは あなほりあそびにむちゅうです
ぐりはぐらのあなをほることにしました ぐらもさんせいです ぐりがぐり
ぐりせめるものだからぐらはぐらぐら

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